市田柿は長野県南部でしか作られていないGI*ブランドの干し柿です。
昼夜の寒暖差や天竜川からの川霧などの自然の恵みをたくさん受け、さらにはたくさん手をかけてあげることでオレンジ色の肌に白い粉を上品に纏った、甘くてぽってりとした美しい干し柿になります。
甘味料も一切使用していない自然のおやつとして親しまれ、栄養も豊富なので近年、健康食品としても注目されています。
*2006年に長野県初の地域ブランドとして特許庁から認定。さらに2016年に国が地域の農林水産物や食品をブランドとして保護する「地理的表示(GI)保護制度」に登録されました。
ひとつひとつ、手作業で。
収穫した柿をひとつひとつ丁寧に皮を剥き、吊るして、太陽の光と透き通るような自然の風を受けながら少しずつゆっくりと乾かしていきます。
この時期になると立ち上る天竜川からの川霧が適度な湿度をもたらし、柿の乾き過ぎを防いでくれます。程よく乾いてきたら柿を暖簾から下ろし、丁寧に揉みほぐしを繰り返すことにより、ぽってり柔らかい甘い干し柿に仕上げていきます。
市田柿のおいしさは、自然の恵みと丁寧な手作業が合わさり、はじめて作り出されるのです。
剪定 ▷ 摘蕾・摘果
2、3月に「剪定」といって基本は柿の木の余分な枝を切り、枝同士がぶつからないようスッキリさせます。この剪定の仕立て方もそれぞれの木の性質や年齢、畑の条件などによって微妙に変わり、さらに作業性や効率性も考慮すると1本1本仕立て方が異なってきます。
5〜7月の間には「摘蕾・摘果」を行います。そのままだと実がたくさんなってしまい、柿ひとつひとつに栄養が十分に行き渡らず小さいまま収穫を迎えるので、花の蕾の頃から実がなる頃までの間にある程度しっかり落としていきます。そうすることで柿の実も大きくなり、充実した良い実となります。
収穫・皮むき・連作り
10月末頃からついに収穫が始まります。
よく色づいた完熟の実を原料として使うことがおいしい市田柿を作るのに欠かせない条件です。オレンジ色の充実した実をひとつひとつ選び、収穫していきます。
収穫した柿は皮を剥き、柿を吊るす「連作り」を行い乾燥させていきます。この光景は昔からこの地域の農家の軒先などで見られ、「柿暖簾(かきのれん)」または「柿すだれ」と呼ばれています。天竜川から立ち上る川霧と透き通った乾いた風を受けながら、約1ヶ月間かけてゆっくりと自然乾燥させていきます。
はざおろし・揉み
ある程度乾いた柿を今度は連からひとつひとつ下ろし、ほぞ(ヘタの軸)をカットしていきます。それを今度は「揉み」と「寝かせ」を繰り返し行うことで、果肉全体が均一になるようにさらに乾かしていきます。こうした一連の作業を繰り返していくうちに段々と内側から糖を含んだ水分が滲み出て、それが乾くことで白い粉をまとい始めます。
できあがり
さらに真っ白な粉をまとったところで「市田柿」の完成です。できあがった市田柿は、上質な和菓子のように上品な甘さと柔らかい食感で、甘味料を使っていない自然のおやつとして幅広い世代に親しまれており、栄養価も豊富に含まれております。ぜひ一度お試しください。
日の当たる場所や温かい場所に置いておくと表面の白い粉(果糖)が溶けてしまい、おいしさが半減してしまいます。封を閉じれる袋に入れ、冷蔵庫で保管してください。
品質は多少なり落ちてしまいますが、冷凍庫に入れておけば長期間保管することもできます。
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